がん薬物療法認定薬剤師
がん薬物療法認定薬剤師になる!
がん専門薬剤師制度でありますが、日本病院薬剤師会が平成16 年に専門薬剤師認定制度特別委員会のもとに、がん薬物療法小委員会が設置され、そこで基本的事項が検討され、昨年7月に正式にがん専門薬剤師認定制度規定が発表されました。
がん専門薬剤師認定制度に伴い、医師、看護師、患者から求められるがん専門薬剤師は、当然、がん薬物療法に精通した薬剤師でなければなりません。言い換えればがん薬物療法に関する知識をがん専門医やがん専門看護師と同等のレベルで共有することが必要であります。自ら学ぶ努力を持ち続け高度な知識を習得していく必要があります。
そして、医師、看護師に対し抗がん剤についての最新の情報を提供しなければなりません。そのために、常に世界的視野で情報を収集し分析する能力が必要です。
また、レジメンに精通してその根拠を理解でき投与量のチェック、副作用の管理などができなければなりません。すなわち、がんの一般的知識であるがん疫学、診断、病気分類、がんの臨床研究などであります。
さらに、各種癌種に対する薬物療法の知識として抗がん剤の薬理作用、薬物動態、治療ガイドライン、支持療法であるオピオイドの薬理作用、オピオイドの副作用とその対処法、カウンセリング技術などを習得しなければなりません。
そのため、がん専門薬剤師認定申請条件は、厳しい基準が定められております。がん専門薬剤師として活動できる環境が整っていることは必要条件となっています。
がん薬物療法認定薬剤師の資格条件
1、日本国の薬剤師免許を有し、薬剤師として優れた識見を備えていること
2、申請時おいて、日本薬剤師研修センター認定薬剤師、日本病院薬剤師会生涯研修履修認定薬剤師、あるいは日本医療薬学会認定薬剤師であること(海外での研修、教育を受けた者は別途審査する)
3、薬剤師歴が5年以上あり、日本薬剤師会、日本病院薬剤師会、日本薬学会、日本医療薬学会、日本癌治療学会、日本臨床腫瘍学会のいずれかの会員であること
4、申請時において、引き続いて3年以上、日本医療薬学会、日本癌治療学会、日本臨床腫瘍学会のいずれかが認定する施設においてがん薬物療法に従事していること(所属長の証明が必要)
5、認定対象となる講習(日本病院薬剤師会あるいは各都道府県病院薬剤師会が実施するがん領域の講習会、日本癌治療学会や日本臨床腫瘍学会が主催する教育セミナーなど)を所定の単位以上履修していること
6、日本薬学会、日本医療薬学会、日本癌治療学会、日本臨床腫瘍学会の各年会、日本薬剤師会学術大会、関連する国際学会あるいは全国レベルの学会においてがん領域に関する学会発表が3回以上(うち少なくとも1回は発表者)、複数査読制のある国際的ある
は全国的学会誌・学術雑誌にがん領域に関する学術論文が2編以上(うち少なくとも1編は筆頭著者)あること。
7、薬剤管理指導の実績50 症例以上(複数の癌種)
以上七つの条件全てを満たしていることが条件となっています。
以上のように、がん専門薬剤師制度の特徴の一つは、社会に対する薬剤師自らの責任、責務を問い、薬剤師自らを厳しく規定する仕組みでなくてはなりません。
現在、がん治療の臨床現場で求められる知識や技術は大変複雑化し高度化しています。
そのような状況下でのがん専門薬剤師に求められる知識や技術も、当然ながら高度化しおかつ多様化しています。
従来のジェネラリストとしての認定薬剤師の育成だけでは、もはや十分とはいえません。スペシャリストとして、高度な専門的知識をもったがん専門薬剤師の育成と認定によって可能となります。がん専門薬剤師として何をすべきかその役割、責務・責任を常に意識してさらなる業務の拡大を目標として行動することが必要です。